分子栄養学に基づく栄養療法

分子栄養学とは…

わたしたちの身体の最小単位は分子です。その分子が集まり60兆個の細胞ができています。細胞が集まって組織ができ、組織が集まって臓器ができます。そして臓器が集まって私たち人間の個体が出来上がります。

この最小単位である分子や細胞の栄養バランスが崩れることで不調が起きます。

分子栄養学では、細胞の状態を推測し食事やサプリメントにより体内の分子バランスを整えていきます。

新型栄養失調になっていませんか?

『しっかり食事を摂っているのに、実際には栄養不足になっている』

 

こんなに飽食の時代に、栄養失調なんてありえないでしょう?

きっと、ほとんどの方がそう感じるかと思います。

しかし、あなたの毎日の食事を思い返してください。外食や加工品、惣菜などが多くありませんか?

大丈夫よ!わたし、毎日手作りしているから。

本当にそうでしょうか?お菓子やスィーツ、レトルトの調味料を頻繁に使っていませんか?油はどうでしょうか?

ほとんどの方は、カロリーは足りているけど、身体に必要な栄養素、ビタミンやミネラルが足りていません。

これを現代の新型栄養失調と言います。

カロリーは十分だけど、体を作ったり、代謝に関わる栄養素は不足しています。

偏った食事や生活習慣、ストレスなどが原因で身体の機能が低下し、病気や老化、慢性的不調を引き起こします。

分子栄養学に基づく栄養療法は、食事の見直しやサプリメントを利用して細胞やその分子の栄養状態を最適にし、機能バランスを整えていく栄養療法です。

 

よくある質問に、

サプリメントを飲み続けないといけませんか?
不調を起こす要因の一つに、体内の栄養が不足していることが考えられます。不足している栄養を、食事だけで十分に補給するには長期にわたります。サプリメントは、体内の足りない栄養素を効率的に増やすことができるため、早期に栄養を充足させることが可能です。基本的には毎日の食事が大切ですので、からだに栄養が行き届くことができればサプリメントは飲み続ける必要がなくなります。
※当サロンではサプリメントの販売・勧誘は致しません。
バランスのとれた食事

最も大切なのは、バランスのとれた食事です。が。。。この『バランスのとれた食事』ってどんな食事でしょうか?実は、人それぞれでバランスのとれた食事は、違います。

身長や体質はもちろん、生活習慣やストレスの度合いによっても個体差があります。

まず、

自分の身体を知る、身体のメカニズムを理解することが重要です。

毎年、健康診断や人間ドッグを受診して結果はいつもオールA。

『だけど、体調はスッキリしない…疲労感が抜けない。なぜなんだろう?』

健康診断の結果、オールAは、検査会社の基準値から割り出された結果です。これは、検査会社により基準値が異なります。

基準値は検査会社がモニターから募った数値の平均から割り出されています。さらにモニターの栄養状態により数値が変動します。

ですから、診断結果オールAはその検査時点で

『大きな病気ではない』という結果であって、

健康である』ということとは別です

では、分子栄養学の栄養療法ではどのような検査を行うのでしょう

分子栄養学療法で行う検査

  • 毛髪ミネラル検査

※以下の検査はクリニックで行なっている検査です

  • 血液検査
  • 有機酸検査(尿)
  • 遅延性アレルギー検査
  • 便検査
  • メチレーション検査
  • 遺伝子検査など

分子栄養学的に血液検査を読み解いてみる

あなたが毎年、受診している人間ドッグや健康診断の血液検査。

分子栄養学では、血液検査の結果から次のようなことが推測できます。

胃腸の状態炎症の有無
溶血の有無タンパク質関連
ビタミン肝臓の状態
脂質のバランス貧血の有無
ミネラルの不足血糖値調整障害
尿関連酸化ストレス、抗酸化力
メチレーションの状態ミトコンドリアの活性

その中の一例を説明していきましょう。

ALT(GOT)とAST(GPT)

どちらも【トランスアミナーゼ(アミノ基転移酵素)】という酵素です。アミノ酸を作るのに必要な酵素。

●AST(GOT)アスパラギン酸アミノ基転移酵素

●ALT(GPT)アラニンアミノ基転移酵素

AST(GOT)ALT(GPT)
一般的な検査の基準値0~30U/L 0~30U/L
分子栄養学20U/L20U/L

一般的な検査の見方によると

AST(GOT) < ALT(GPT)

急性肝炎、薬剤性肝炎、脂肪肝、肝硬変の初期、胆汁うっ滞

AST(GOT) > ALT(GPT)

劇症肝炎、慢性肝炎、アルコール性肝炎、肝硬変の中期


-「ひと目でわかる検査数値〇と✕ 病気?健康?」 赤坂山王クリニック院長梅田悦生著 同文書院-より一部抜粋

分子栄養学的に読み解くと…

AST(GOT)>ALT(GPT)】数値が2以上低い場合はビタミンB6不足ではないか?

【AST(GOT)<ALT(GPT)】はALT(GPT)の値の方が高い場合、脂肪肝・肝臓の炎症を疑います。

これは、肝臓の組織が壊れることでALT(GPT)が肝臓から血液に漏れ出している状態だから。ALT(GPT)の数値は高くなります。

健康な状態であれば「AST(GOT) 20U/L  ALT(GPT)20U/L」と同じくらいの数値であり、

AST(GOT) が20より↑肝機能障害、溶血、心臓、筋肉の障害 20より↓はB6不足(腸内環境悪化)

 ALT(GPT)が20より↑肝臓の障害(脂肪肝) 20より↓B6不足 では?

と推測できます。肝機能を調べる項目ですが、栄養状態の指標にもなります。

ALT(GPT)の数値が高いと『アルコールを控えて』と言われる項目ですね。

「アルコールは飲まないのに数値が高い」という方、いませんか?

見落としがちなのが糖質です。思った以上に過剰摂取しがちです。

砂糖や人工甘味料、果糖ブドウ糖液糖の入った清涼飲料や調味料、缶チューハイなどは控えてみましょう。

また、ビタミンB群が不足しているとセロトニンやドーパミン、メラトニンなどのホルモンをうまく作れず、不眠や不安感が強い、やる気が出ないなどのメンタル面にも影響がでます。

ビタミンB6は腸内細菌とも関係しているなど、とても大切な栄養素の一つです。

子供の手にサプリメント

分子栄養学に基づく栄養療法は、食事やサプリメントを用いて体内の分子レベルを整えていく栄養療法です。人により体質、生活習慣、食事の摂り方など様々な理由により、不調が起きます。細胞の状態を推測し、不足している栄養素を補うことで分子のバランスを整えていきます。分子バランスが整えば、細胞は元気になっていきます。

健康であり続けるために、

細胞の質を向上させると

からだの質も向上し、

そして、あなたの人生の質が向上します