分子栄養学(オーソモレキュラー)とは…

──「からだを、細胞のレベルから読み解く」──

分子栄養学とは、一言で言えば「細胞レベルで栄養状態を最適化し、自ら治る力を引き出す」という栄養療法です。

1960年代にノーベル賞を2度受賞したライナス・ポーリング博士によって提唱されました。「個体差」を重視し、一般的な「厚生労働省の推奨量」ではなく、その人の体質や現在の消耗度に見合った栄養量を摂取することで、病気の予防や改善を目指します。

1. 個体差の重視(生化学的個体差)

人によってアルコールの強さが違うように、ビタミンやミネラルの必要量も人それぞれ異なります。ある人には十分な量でも、別の人には不足している(ドカ食いしても吸収できていないなど)という現象を前提に考えます。

2. 「欠乏症」ではなく「最適量」

これまでの栄養学が「脚気(ビタミンB1不足)」などの欠乏症を防ぐためのものだったのに対し、分子栄養学は「パフォーマンスを最大化するための最適量(オプティマル・ヘルス)」を追求します。

3. 血液データの「深読み」

健康診断で「異常なし」と言われても、分子栄養学の視点で見ると「鉄欠乏」や「低タンパク」などの不調の種が見つかることがよくあります。基準値内かどうかよりも、理想値に近いかどうかを重視します。

からだを「反応」で読むための栄養学

分子栄養学は、「何を食べているか」ではなく、それが、からだの中でどう使われているかを見ていく栄養学です。

同じ食事をしても、調子がよくなる人と、そうでない人がいる。

その違いは、意志や努力ではなく、『消化・吸収・代謝』という“からだのプロセス”にあります。

分子栄養学は、栄養素を「量」や「正しさ」ではなく、細胞レベルでの反応として捉えます。

わたしたちの身体の最小単位は分子です。その分子が集まり細胞ができています。
細胞が集まって組織ができ、組織が集まって臓器ができます。
そして臓器が集まって私たち人間の個体が出来上がります。

この最小単位である分子や細胞の栄養バランスが崩れることで不調が起きます。

分子栄養学では、細胞の状態を推測し食事やサプリメントにより体内の分子バランスを整えていきます。

一般的な栄養指導と分子栄養学の違い

一般的な栄養学は、「推奨量」「バランス」「食品の分類」を重視します。

分子栄養学では、

といった個体差を前提に考えます。

「正しい食事」より「今の体に合っているか」が基準です。

一般的な考え方分子栄養学の視点
バランスよく食べましょうまず「消化・吸収できているか」を見る
足りない栄養を補うなぜ不足しているのかを探る
年齢・性別ごとの目安その人のからだの状態が基準

なぜ「食事に気をつけているのに不調が続くのか」

こんな経験はありませんか。

分子栄養学では、「栄養が足りない」のではなく、「使える状態にない」可能性を考えます。

慢性的な疲れ、冷え、頭痛、気分の落ち込み。

それらは単なる栄養不足ではなく、栄養を使うための“流れ”が滞っている状態であることが多くあります。

多くの栄養情報は、「何を摂ればいいか」を教えてくれます。

けれど実際には、消化できていない/吸収がうまくいっていない/必要な場所に届いていないということが、少なくありません。

「栄養」は、からだの中でどう使われている?

私たちが食べたものは、

  1. 吸収され
  2. 消化され
  3. 細胞に届き
  4. エネルギーや修復材料として使われます

どこか一つでも滞っていると、「食べているのに元気が出ない」「休んでも回復しない」といった状態が起こります。

分子栄養学は、この流れの中でどこに負担や滞りが生じているのかを整理する考え方です。

― 7つの地図で、からだの現在地を読む ―

An*effect 八ヶ岳では、分子栄養学を「7つの地図」として整理しています。

  1. 消化力
  2. 副腎(ストレス応答)
  3. ミトコンドリア(エネルギー)
  4. 腸内環境
  5. 肝臓
  6. 脳・神経
  7. 統合(全体のバランス)

これは、「単なるチェックリスト」ではありません。

今、どこが無理を引き受けているのか、どこが休めていないのか、その“からだの声”を読み解くための7つの地図です。

健康診断の「A判定」に隠れた「栄養欠乏」

毎年、健康診断や人間ドッグを受診して結果はいつもオールA。

『だけど、体調はスッキリしない…疲労感が抜けない。なぜなんだろう?』

健康診断の結果、オールAは、検査会社の基準値から割り出された結果です。

これは、検査会社により基準値が異なります。

基準値は検査会社がモニターから募った数値の平均から割り出されています。さらにモニターの栄養状態により数値が変動します。

ですから、診断結果オールAはその検査時点で『大きな病気ではない』という結果であって、

健康である』ということとは別です。

あなたが毎年、受診している人間ドッグや健康診断の血液検査。

一般的な基準値内であっても、分子栄養学的な「理想値」から外れていれば、身体からのメッセージが隠されている可能性があります。

分子栄養学では、血液検査のデータから次のようなことが推測できます。

項目一般的な基準値分子栄養学の理想値不足時のサイン
フェリチン(貯蔵鉄)5.0 〜 150100前後疲れ、イライラ、不眠、冷え
BUN(タンパク質指標)8.0 〜 20.020前後集中力低下、むくみ、胃もたれ
ALP(亜鉛の指標)38 〜 113200前後*肌荒れ、味覚変化、免疫力低下
AST/ALT(ビタミンB群)30以下20前後で揃う代謝低下、肩こり、悪夢を見る

※数値は測定法により異なります。20前後で揃わない場合はビタミンB群不足を疑います。

例えば、ALTとAST。

どちらも【トランスアミナーゼ(アミノ基転移酵素)】という酵素です。

アミノ酸を作るのに必要な酵素。

分子栄養学的には、健康な状態であれば「AST→20U/L  ALT→20U/L」と同じくらいの数値であり、

・AST が20より↑の場合、肝機能障害、溶血、心臓、筋肉の障害 20より↓はB6不足(腸内環境悪化)

・ ALTが20より↑の場合、肝臓の障害(脂肪肝) 20より↓B6不足 では?

と推測します。

肝機能を調べる項目ですが、栄養状態の指標にもなります。

ALTの数値が高いと『アルコールを控えて』と言われる項目ですね。

「アルコールは飲まないのに数値が高い」という方、いませんか?

見落としがちなのが糖質です。思った以上に過剰摂取しがちです。

砂糖や人工甘味料、果糖ブドウ糖液糖の入った清涼飲料や調味料、缶チューハイなどは控えてみましょう。

また、ビタミンB群が不足しているとセロトニンやドーパミン、メラトニンなどのホルモンをうまく作れず、不眠や不安感が強い、やる気が出ないなどのメンタル面にも影響がでます。

ビタミンB6は腸内細菌とも関係しているなど、とても大切な栄養素の一つです。

分子栄養学に基づく栄養療法は、食事やサプリメントを用いて体内の分子レベルを整えていく栄養療法です。

その人の体質、生活習慣、食事の摂り方など様々な理由により、不調が起きます。

細胞の状態を推測し、不足している栄養素を補うことで分子のバランスを整えていきます。

分子バランスが整えば、細胞は元気になっていきます。

よくある誤解 Q&A

Q.サプリメントは必ず必要ですか?

いいえ、必要かどうかはからだの状態次第です。
An*effectでは、「足す前に、受け取れる状態か」を確認します。

分子栄養学では、

といった状態では、サプリメントが負担になることもあります。

まずは、体が受け取れる状態かどうかを確認することが大切です。

※八ヶ岳An*effectでは、サプリメントの販売・勧誘はしておりません。

Q. 食事制限が厳しそうで不安です。

制限よりも、細胞が働ける順番を重視します。
今のからだに負担をかけない選択を、一緒に整理していきます。

Q. 医療や治療とは違うのですか?

医療行為ではありません。診断や治療は行いません。

An*effectのSESSIONでは、からだが回復しやすい環境を整える視点を大切にしています。

『触れて、香って、補うセラピー』 分子栄養学との関係

・『触れて』リメディアルセラピーは、筋・神経・構造に直接触れるアプローチ

・『香って』アロマテラピーは感覚や自律神経に働きかける手段。

・『補う』分子栄養学は、内側の代謝や反応を読む視点

An*effect 八ヶ岳では、これらを別々に扱いません。同時に起きている層を、同時に感じ、同時に調整するための設計です。

個別セッションでは、今のからだの状態を整理し、どこに負荷が集中しているのかを触れながら丁寧に読み解いていきます。

まずは、「からだの現在地」を知る。
それが、最高のコンディションへの最短ルートです。

私たちは、単にサプリメントをお勧めしたり、厳しい食事制限を強いたりすることはありません。

大切にしているのは、「からだからのメッセージ」を丁寧に読み解き、今のあなたに起きている現象の理由を紐解いていくプロセスです。

「なぜ、この不調が続いているのか?」 その理由がわかるだけで、日々の選択はもっと自由で、前向きなものに変わります。

個別セッションでは、今のからだの状態を整理し、どこに負荷が集中しているのかを触れながら丁寧に読み解いていきます。

ご案内】 当サイトが提案する分子栄養学のアプローチは、特定の疾患の診断・治療を目的としたものではありません。数値や指標を分子栄養学的に「読み解く」ことで、ご自身の栄養状態への理解を深め、日々の健康増進に役立てていただくための情報提供を行っております。